第7回 「スマートグリッド」にかける期待 - Ecoロジカルライフ -

○「地域で産出し、地域で消費する」

 スマートグリッドをつきつめていくと、需要場所に応じた発電所を設置し、需要に即した発電と配電制御により、ロスの少ない高効率な運転と高品質な電力を提供しつつ利用を把握する必要があることに気づきます。そのためには“誰かしら”の生活地域に近接して発電所を作らねばなりません。

 需要場所に発電所があるということは、生産と消費を同じ地域で行う「地産地消」という考えに置きかえて考えることができますが、大きなエネルギーを扱う発電所は、万が一の危険と大量の廃棄物等を排出するとの認識が強く、農作物における「地産地消」とは別のアプローチで考える必要があります。世界中の多くの電源開発において同様の問題で係争が続けられていることからも考えられるとおり、グリッドをcountryレベルからstate, cityへと狭めようとも同様の対応が必要となります。

○「クリーン&セーフティー」

 ここにきて再び脚光を浴び始めたのが、自然由来のエネルギーです。従来は変換・運転効率の低さから特殊用途に限られていた太陽光発電や風力発電システムが、これらの課題を改善して市場で活性化し始めました。需要家毎に従来のシステムへ容易に接続することが可能で、ベースとなる電力の補助としての活躍が評価されており、場合によっては過剰となった電力は電力会社へ販売することができるため、設備の利用率は常に高く高い環境性がアピールさるとともに政府の補助金なども功を奏し、時間を追うごとに普及率が上がっています。

 クリーン&セーフティーな自然由来のエネルギーは、スマートグリッドを整備する上で有用な手段の一つですが、自然由来であるがために安定利用は困難です。

○日和見な自然由来エネルギー

 太陽光や風力といった自然由来エネルギーは季候とともに変化するものであり、それに伴い得られるエネルギーも変化します。また、現在の技術を駆使しても自然現象の予測精度には限界があるため、突発的な変動などの不確定要素を補償する必要があります。その方法として、理論上必要な設備容量を上回る過剰能力による補償や、充放電システムによる出力の平準化などの検討が必要です。

 また、これらから得られるエネルギーがゼロになることもありうるため、同規模かつ安定した電源設備の併設または独立した別系統電源システムとの接続が必要になります。太陽光や風力は水力や地熱などと比較して地理条件の制約が軽微であることとの引き換えに、日和見とも思えるエネルギーを利用するために多くの対策が必要となります。

(次号へつづく)

by Noriaki Takahashi

Posted by staff on 11 月 27th, 2009 and filed under ecoロジカル・カーライフ. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0. You can leave a response by filling following comment form or trackback to this entry from your site

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