編集後記 - 9月号 -

この8月は、MusicFest Vancouverのおかげで、コンサート三昧だった。普段すすんでは聴かないような音楽もこんな機会には聴いたりする。中でも意外に面白かったのは、あまり好きでない現代音楽だった。Jacques Thibaud String Trioが演奏したのはGideon Kleinという作曲家が作った「String Trio」という曲で、弓を振り下ろして空気を切る音や、叫び声が入っていたりする。音楽自体も、不協和音ばかりで訳がわからないというものでもなく、楽しめた。それにしても、プログラムを読んでこの曲がこの人の25歳のときの作曲だと知り、驚いた。そしてこの作曲から6日後、彼はアウシュビッツのガス室に送られてしまったという。この人がもし生きていたら、今の音楽界にどれほどの影響を与えていたかと思わずにはいられない。戦争は人の命を奪うから良くないというのは当然のことだが、その命と共にどれほど多くの才能や可能性が失われているのか、あらためて考えさせられた。もし戦争で人が死ぬことがなければ、世の中はまたずっと違ったものになっていたに違いない。どんなにすばらしい世界になっていたのだろう。

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 数年前の夏は天体ショーが数多く見られ、この欄でも、自宅の庭からオーロラを見ただの、夜中に近くのSFUの山に行って流星群を見ただのと書いていた。その後数年、最近はなんだか夜空はすごく静かになってしまって、ワクワクするような出来事もあまりない。

 ところが先日、流星群が見られるという情報を得て、夜中に犬の散歩のついでに家族で近くの小学校の庭に行った。校庭の少し小高くなっているところにベンチがあり、通りの街灯の光も届かないので流星見物にはうってつけの場所だ。しかしこのときは残念なことにうす雲があり、30分ほどいたが結局私は大小2つの流れ星しか見ることができなかった。見たからどうということではないのだが、天体ショー見物は楽しい。一心不乱に流れ星をさがして上を見ているから、余計なことを考えず、気分転換にはもってこいだ。都会に住んでいながらこんなストレス解消法があるのも、カナダの良さに違いない。

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 ところで、以前主人の目の手術のことを書いたため、以来多くの方がその後の按配を気にかけてくださる。実は残った左目の手術がいつになるかわからないまま4ヶ月も待たされていたが、先日突然、キャンセルが出たという連絡が入り、それっとばかりに手術を受けた。今度は前回に比べて術後非常に順調で、すぐによく見えるようになったようだ。

 ところが、前回手術した右目は相変わらず丸い物が縦長の丸に見えるのに、今回の左目は、横につぶれた楕円に見えるそうだ。いずれ両目あわせてまん丸に見えるようになるのだろうか。右目の手術の後、主人は私の友人に、「丸いものが長丸に見えるので、まりさんが細く見えるんです」と喜んでいたそうだが、そんな楽しみももはや、はかなくもついえ去ったか…。  

(エディター:宮坂 まり)

Posted by staff on 9 月 29th, 2009 and filed under 編集後記. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0. You can leave a response by filling following comment form or trackback to this entry from your site

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