TAMING THE DRAGON
友情、忠誠心、夢、そして人間の魂の強さを描いた「ハート・オブ・ドラゴン」のマイケル・フレンチ監督にインタビュー。
by Robert Waldman
アフロ・ニュースの特集で我々は映画“Heart of a Dragon”の監督から直接彼の視点を聞くことができた。マイケル・フレンチは人間の魂、障害に打ち勝つこと、そしてリック・ハンセンのマン・イン・モーションのジャーニーから得たインスピレーションについて語ってくれた。
25年前、私はすばらしい記録を撮影する目的でクルーと共にバンクーバーから北京に飛んだ。活力に満ち溢れた若者、リック・ハンセンが数人の親しい友人と共に車椅子で世界を廻るマン・イン・モーションのワールドツアーに出発しようとしていた。北京に到着後、リックは百万人以上の中国人からヒーローの如く大歓迎された。私は自問した。「なぜ、この男が?なぜ、中国で?」
その時から、私の“Heart of a Dragon”映画制作への長い道のりは始まっていたのだ。これは一人の男のそして全ての人の物語、男の信頼する友人たちが自分の忍耐力を試され、そして真の忠誠心、友情、人間の魂の強さを発見してゆく物語、そして制作スタッフの夢と希望の物語である。
“Heart of a Dragon”は自分に打ち勝つ物語である。人間は誰でも大きな苦悩を抱えている。ある者にとってはそれが肉体的苦悩であり、またある者にとっては精神的苦悩である。しかし全ての人が目に見える障害を抱えているわけではない。時には、そして多くの場合、心理的・情緒的障害は肉体的障害を越えるほどの苦痛となり得るのだ。
私が中国で、そしてこの作品を制作する中で体験したことは、人間は愛すること、深く思いやること、そして夢を見ること、自分の愛する人のサポートを得ることで成し遂げられることがたくさんあるということを理解し、そのことに感謝することだった。
この作品では、バンクーバーのすばらしい俳優、ミュージシャン、そして信頼のおける友人であるジム・ブライネスが、皮肉屋で疑い深いフォトジャーナリストのアイヴァンを演じている。自身も身体的障害を抱えるジムは、私に言ったものだ。「僕らは誰もが心の中に何かを抱えているもんだ。それは手足がなかったり、脊髄損傷だったり、視覚障害、聴覚障害であったりするのと同じように大変なことなんだ」。
人は一人では生きられないということは事実であり、人と共に生きることには忍耐や責任というものが生じてくる。「人間には一人ではできないことがある」というのがこの映画のメッセージの一つだ。 夢を達成してくれるのはハードワーク、忠誠心、そしてあなたの友人達なのだから。
そして、それこそが私がこの映画を“Heart of a Dragon”と名づけた理由の一つなのだ。この作品は信頼する友人の心について語っている。中国では、「ドラゴン」には我々の文化とは違った意味合いがある。我々の文化ではドラゴンと言えば口から火を吐く伝説の生き物で、人々を恐れさせる危険なものというように考えられているが、中国文化ではドラゴンは信頼する友人として描かれ、挑発された時だけ敵にもなり得る生き物と考えられている。この作品は自分に打ち勝つことを、そして大切な友人を信頼することをテーマにしている。それは誰もが自分の人生で実際に感じ、経験できることだ。
この作品における真実とは、「もしあなたに信頼できる友人がいるならば、あなたはどんなことでも達成できるだろう」ということである。
そう、25年前に私が万里の長城で出会ったのは、そういうドラゴン達だったのだ。情熱に従い自分のジャーニーを続けることを、“Heart of a Dragon”を作るという私自身の夢を手助けしてくれた大切な友人達こそ、私のドラゴンだったのだ。
マイケル・フレンチ、監督、プロデューサー、脚本家
★“Heart of a Dragon”はBC州の映画館で10月29日から公開されます。