キャッチコピーは商品販売の戦力
よくできたキャッチコピーは商品販売の主要な戦力になる。ターゲットを明確化する手法として、非常に有効な方法として注目されているのは「ペルソナ」。この二つはマーケティングの大事な鍵になる。
職場からの帰途、いつものように混雑する電車内で、車内づり広告にふと目が止まりました。
1つは、浅草の老舗バーの宣伝で、抒情的的な絵を背景にした、ほのぼのとした情緒を感じさせるキャッチ・コピーでした。実は、このバーの宣伝は、以前から気になっていたものでした。帰宅後、試みにインターネットで検索してみると、筆者と同様の感慨を抱く人が少なからずいるようで、このバーのキャッチ・コピーへの共感を表したコメントがいくつか見られました。ちなみに、それらのキャッチ・コピーのうちの2例を紹介すると、次のようなものです。
「忘れるために飲むのか、
思い出すために飲むのか、
ま、どっちでも
いいのだけれど」
「もう帰りなさい。
まだ、いいじゃない、と
街の灯が
ささやき合う。」
これらのキャッチ・コピーが、背景の絵と実にマッチして、効果を上げているのです。
もう1つは、東京郊外にある娯楽施設でゴールデン・ウィーク期間に開催されるという花火大会の知らせで、次のようなキャッチ・コピーです。
「初めての告白。
花火の音にかき消されて
聞こえない振りしたけど…
本当は、聞こえてたよ。
嬉しかった。
誘ってくれて、ありがと。」
ウィキペディアによると、そもそも キャッチ・コピーとは、おもに商品や映画、作品の広告など、何らかのことを告知する目的で使われる文章・文句のことです。1文、1行程度のものから、数行にわたるものまで、数多くのキャッチ・コピーがあります。
商品広告にあっては、キャッチフレーズが、商品の印象が決まる一因として、重要視されています
江戸時代には、すでに「引札(ひきふだ)」と呼ばれるチラシがあって、そこに独創的な戯文を書いて耳目を集めることを始めたのは、平賀源内であると言われているようです。以降、多くの戯作者や狂歌師によって、同様の宣伝文句が書かれるようになったようです。
そして、その後、高度経済成長を迎えて、消費社会が成熟化すると、広告活動は、価格や性能などの製品の具体的な長所を語ることだけではなく、もっと漠然としたイメージや時代の空気を表現することで、消費者の共感を得ることをめざすようになりました。
よく知られていることですが、通常、不景気になると、真っ先に宣伝広告費はカットされる対象になりますが、ことばの視点を少し変えるだけで、広告のレスポンスが数倍まで引き上がるといわれているのです。その意味で、人目を引くことを基本とするキャッチ・コピーは重要となるのです。
ところで、ターゲットを明確化する手法として昨今、注目されているのが、「ペルソナ」というものです。
これは、企業が提供する製品・サービスにとって最も重要で象徴的な顧客モデルを作り出す手法です。すなわち、「ペルソナ」は、重要な顧客層を、詳細なプロフィールを備えた架空の人物像にまとめることで、マーケティングに活用とするものです。
これまでは、ある製品・サービスのターゲット・ユーザーを設定する場合、「20~34歳の女性」など、「マス・マーケット」として設定してきました。しかし、これでは対象が漠然としています。
一方、ペルソナは、架空の存在ですが、「氏名」「年齢」「自宅住所」「勤務先」「年収」「家族構成」「趣味・嗜好」「ライフ・スタイル」「身体的特徴」「性格的特徴」などを具体的に決められていきます。
ペルソナは、製品・サービス、Webサイトなどの開発や改良をしていくうえでも、便利な考え方と受け止められています。
ペルソナという、詳細に記述されたターゲット・ユーザー像を用いることによって、「何を伝えるか」ということにブレが生じにくくなります。
マーケティングの世界でも、消費者行動の多様化という時代にあって、ペルソナにスポットが当てられるようになってきているのです。
インターネットの普及とともに、ペルソナは、益々その活用範囲を拡大していくものと思われます。